お医者さんの御用達~第220回「みかん」

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みかんは消化の救世主

――先生、私は最近、消化が悪いというか、胃の疲れをよく感じるんです。

先生 詳しく診てみないとわかりませんが、「脾」が弱っているのかもしれませんね。
「脾」というと、皆さんはすぐに「脾臓」を思い浮かべるかもしれませんが、中国医学でいう「脾」は西洋医学の脾臓とは完全にイコールとは言えないのです。
中国医学では、「脾」は脾臓や小腸、膵臓なども含めて消化器系の作用を司る器官を指します。
ですので、膨満感や食欲不振、消化不良、下痢などにも、この「脾」の働きが関係しています。

――へぇ~。同じ「脾」でも中国医学と西洋医学では違いがあるんですね。

先生 はい。そして、この「脾」の働きをサポートする食べ物が、実はとても身近にあるみかんなのです。
みかんは身の部分はもちろん、葉、皮、白い筋の部分まで、丸ごと「脾」を健やかに保つ働きがあります。
また痰(喉に溜まった痰だけでなく、体内に溜まった異常な物質全体を指す)を取り除いたり、気の乱れを調整する働きもあります。

――何も考えずに食べてましたが、マルチに働きかけてくれるんですね。

先生 ご存知の通り、中国には〝医食同源?という考え方があります。
これまで通り、おやつや食後のデザートとして食べてみてください。
調子の悪い時に、ちょっと意識的に摂るといいかもしれませんね。

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~北京・天津ジャピオン2015年5月4日号

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