お医者さんの御用達~第253回~ダイコン

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疲れた胃腸にダイコンを

――先生、年末年始に食べ過ぎたせいか、胃腸の調子が悪いんです。

先生 正確なところは診察する必要がありますが、〝脾〟が弱っている可能性がありますね。

――〝脾臓〟ですか?

先生 いえ、中医学で言う〝脾〟は、胃や肝臓、腎臓、小腸なども含めた消化器系の働きを司る器官のことを指します。
膨満感や食欲不振、消化不良、下痢などの多くは、〝脾〟の働きを整えることで改善されます。
この時期に旬を迎え〝脾〟の働きを助ける食材、それがダイコンです。
中国には「冬吃蘿卜夏吃姜(冬にはダイコン、夏にはショウガを食べよ)」という民間に伝わることわざがあるほどで、冬の健康食材として昔から親しまれているんですよ。

――へぇ~! 具体的にはどんな効果があるんですか?

先生 ダイコンには〝理気化痰〟の働きがあると言われています。
これは、体内に溜まった悪い物質を除去し、気の流れを調整することを意味しています。
具体的には、ダイコンに含まれるジアスターゼと呼ばれる消化酵素が挙げられます。
この成分が消化を助けてくれるので、天ぷらなどの油っこいものと一緒に食べると効果的ですね。
ただし熱には弱いので、サラダや大根おろしなど、生で食べるようにしましょう。

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~北京・天津ジャピオン2016年1月4日号

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