一期一会のおもてなし
ホテルの廊下を抜け、扉を開けるとそこは〝庭園〟だった。
水のせせらぎを聞きながら奥に進めば、正統派和食を味わえる寛ぎの空間が広がる。
「〝一期一会〟を合言葉にお客様をもてなしています」と語る、オーナーで料理長の三輪さんは、湯河原温泉の高級旅館からスタートし、和食一筋24年。
三輪さんはいつも真摯に食材・お客と向き合う。特に、揚げた茶碗蒸しにダシベースの餡をかけた「海老玉茶巾」(35元)は、ほんのり素朴な味が日本人の魂をくすぐる逸品だ。
同料理に酒の肴7品が付いた、おひとり様用の「ショートコース小会席」(70元)から、本格コース(220元/人~)まで、料理長渾身の会席料理が待っている。
サクサク衣のかき揚げ
今回のゴチでは、1週間で250杯以上注文を受けたこともある、「かき揚げ丼」(お新香と味噌汁付き)が半額と相成った。
エビに小柱、レンコンにタマネギ、ニンジン、季節の青野菜といった、彩り豊かな食材を薄い衣でさっくり揚げる。
素材の旨味が十二分に引き出されたかき揚げを、さっぱり大根おろし、甘めのタレ、ショウガとネギの薬味と一緒に混ぜていただくと、口一杯に心地よいサクサク感が広がり、初夏の清々しい風が吹くだろう。
なお、昼は+20元で小うどんとサラダ、アイスクリーム、コーヒーが付く。
今週は仕事を忘れて、ゆるりと和食を楽しみに桜心へ出かけたい。
info
桜心
住所:北京市朝陽区団結湖北五条甲1号布丁酒店1階
TEL:010-8597-9073(日本語可)
営業時間:11時半~14時、17時半~22時半(日曜休み)
席数:90席、個室4
予算:昼45元~、夜200元~
~北京ジャピオン2014年5月12日号