中軸線文化遺産保護条例実施*北京“老城”の厳重保護へ

【北京9月26日】北京市で10月1日(土)より、「北京中軸線文化遺産保護条例」が正式に実施された。

北京中軸線文化遺産とは、北端は鼓楼、鐘楼、南端は永定門までを貫く全長7.8キロの北京の“老城(旧市街)”を指す。この一帯は古代皇家建築や都市管理施設、歴史的な道路、現代公共建築、公共空間によって構成された都市歴史建築群となっている。

また、北京中軸線は国家文物(文化遺産)局によって「中国世界遺産予備リスト」に列挙されており、同条例は文化遺産を法的に保護するための具体的な項目を記している。

保護対象は旧市街の全体的な景観をはじめ、鼓楼、鐘楼、故宮、天安門、景山、正陽門、天壇などの重要歴史建築物、什刹海、南鑼鼓巷、北鑼鼓巷、皇城、大柵蘭などの歴史文化街区、玉河、筒子河など歴史のある川や湖、移動不可能な文化財、古樹、伝統文化に至るまで広範囲にわたる。

具体的な禁止行為としては、保護区域の文化財や歴史建築物、古樹や著名な木に対する破壊や損傷、保護区域内で審査・許可を経ず工事や建設を行うこと、中軸線の伝統的な風貌や歴史的な造りにその他の影響を与えること、などを挙げている。

~北京天津ジャピオン2022年10月10日号~

 

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