水滸巡礼~108の足跡~張順(ちょうじゅん)

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水の中では常に敵なし
神にもなった水軍の要

張順は、江西省九江市出身の魚問屋。
もとは長江で兄の
張横(ちょうおう)と、
闇の渡し船をし、
旅人の金銭を巻き上げていたが、
足を洗って魚屋となった。
肌が透き通るように白く、
約20㌔を難なく泳ぎ、
7日間の潜水も軽くやってのけることから、
波をくぐる白い
「鯈(ハヤ)、(コイ科の淡水魚)」
に例えて、
「浪裏白条(鯈)」と呼ばれた。

 

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ある日、張順が漁場の生簀に向かうと、
乱暴者で有名な李逵(りき)という男が、
漁師を殴って暴れていた。
張順はこれを止めようとして、
李逵に挑むが、
地元で「鉄牛」と呼ばれ恐れられる
彼の前に、手も足も出なかった。
そこで、張順は李逵を水中に
引きずり込み、散々懲らしめた。
すると李逵は降参し、
九江を訪れている宋江を
もてなすために、
いい魚を出してもらおうとして暴れた、
と話した。
張順は、かの有名な
宋江の名を聞いて、彼と和解。
そして、この時宋江とも縁ができて、
李逵と一緒に入山するのだった。
その後は、水軍頭領として活躍。
梁山泊の宿敵、高俅(こうきゅう)
が攻めてきた時には、
主力水軍を指揮し、
高を生け捕りにするなど、
水戦では圧倒的な存在感を見せる。
死後は、水軍の守り神、
「水神金華将軍」として祀られた。

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張順が生まれ育った江西省九江市。
北に長江を臨み、
南に廬山が聳える。
湖北、安徽、江西の3省が交わり、
交通の要所として、古来、
兵家必争の地であった。
水滸伝には水に関わる豪傑が
多く登場するが、張順もそのひとり。
白いハヤと呼ばれた英傑が泳いだ、
この母なる地、
母なる水辺を訪れてみたい。

 

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~北京ジャピオン2013年4月22日号

 

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