冬場の滋養強壮に山芋
――先生、めっきり寒くなりましたね。こう寒いと、動くのが億劫になります。
先生 中国医学の世界では、冬は夏のように動き回らずに身体を休ませ、適切な栄養を蓄えてエネルギーを補給する時期とされています。
この時期に積極的に食べたい食材のひとつが、山芋です。
――山芋は日本でも、すりおろしてご飯にかけて食べたりします。
先生 生で食べると栄養が壊れないという利点があります。
山芋のネバネバの正体は、ムチンと呼ばれる糖タンパクの一種。
これが粘膜の保護やコレステロール値の低下などに一役買うのですが、熱に弱いという特徴があります。
ほかにもビタミンや食物繊維、消化酵素のアミラーゼなども含まれ、消化促進、下痢止め、咳止め、糖尿病予防、心血管疾患の予防など、実に様々な効果を発揮します。
――山芋の選び方には、何かコツがあるのですか?
先生 山芋にはいろいろな種類があります。
表面が滑らかなものはシャキシャキとした食感が楽しめるので、生または炒めもの向けです。
一方、曲がっていて表面がデコボコしているものは、柔らかい食感です。
スープやお粥に入れたりして食べるのに適しています。
山芋を買う際には、ちょっと注目してみてください。
~北京・天津ジャピオン2015年11月16日号