一級品の包丁さばき

日本料理店や西洋料理店が立ち並ぶ好運街では、異色の中華料理店「小江南」。
上海料理と江蘇省の長江北部の淮揚料理をメインとした、あっさり中華が味わえると、足繁く通う日本人ファンも多い。
淮揚料理は高度な包丁技術とセンスが要求され、難易度の高い中華のひとつだ。
代表的料理のケツギョの丸揚げ甘酢餡かけ「松鼠桂魚」（１６８元）は、この道20年の料理長の巧みな包丁さばきを垣間見られる逸品で、食欲そそる甘酸っぱい香りを漂わす餡が、柔らかい桂魚（ケツギョ）の身と絶妙に絡む。
味よし、形よし、香りよしの三拍子が揃った〝芸術品〟を賞味しよう。

 

本場をしのぐ小籠包

江南の名料理が目白押しの同店。今回は、看板料理の「豚肉ショーロンポー」が特価となる。
同店のショーロンポーは、上海豫園の老舗店の技術を受け継ぐ職人が手がけ、モチモチの薄皮と肉餡から溢れるスープが自慢だ。
店長曰く「上海人が、上海でもここまでの味を出す店はないと舌を巻いてました」という本場の味を、この機会に堪能しよう。
そのほか、上海料理の代表格であるむきエビの塩炒め「水晶蝦仁」（１３８元）は、プリプリのエビがてんこ盛り。
水晶の如くキラリと輝くエビは繊細な味わいで、紹興酒（98元～／本）とよく合う。
お酢をかけてさっぱりといただきたい。
正月の和食三昧の日々は終わりにし、春節の前祝に「小江南」で中華の宴といこうではないか。

 

info
小江南
住所：朝陽区朝陽公園路1号好運街C10
TEL：5867-0227
営業時間：11時～14時、17時～22時（土日は11時～22時）
席数：80席、個室1
予算：100元

 

 

～北京ジャピオン2014年01月06日号