お医者さんの御用達 ~第168回「クルミ」

topisha

 

――先生、こんにちは。
あっその手に持っているのはクルミですね。

先生 はい、殻の付いたクルミです。
みなさんは、中国の特に年配の方がクルミを2つ片手で持って、転がしているのを見たことがないでしょうか。
あれにはちゃんと意味があって、クルミ表面の凸凹を利用して手のひらにある70カ所以上のツボを刺激しているんです。
親指の付け根の辺りは脊椎を、手のひらは腸を、薬指と小指の付け根の辺りは肺をというふうに、クルミでマッサージすることで身体全体の機能を効果的に高めているのです。
実はこれは春秋戦国時代に起源を発する、伝統的な健康法なんですよ。

――へ~、すごい!
では、ゴルフボールでも代用できますか?

先生 ゴルフボールは筋力をつけることはできますが、内臓各部に働きかける効果は期待できません。

――そうなんですね。
ところでクルミは確か、栄養価も高いですよね。

先生 はい。
クルミは人の身体に必要な微量元素と不飽和脂肪酸が豊富に含まれ、動脈硬化や高血圧などの予防に役立ちます。
またその形が脳に似ていますよね。中国では〝似たもの同士は互いに補完しあう〟という考えがあり、記憶力アップやボケ防止にもつながると言われています。
目安は1日2個。
なるべく味の付いていない、生の状態で食べると効果的です。

doctor

 

取材協力/北京二十一世紀病院

 

~北京ジャピオン2014年3月31日号

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