乾燥と美容に効く薬膳スープ

――先生、今日ご紹介いただくのは何でしょう？

先生　「百合銀耳羮」という甘いスープです。
中医学の〝薬（医）食同源〟の思想に基づいた、薬膳料理の一つですね。
体内が乾燥や情緒不安定を招く邪気〝燥〟に犯されやすい秋におすすめです。

――へ～。
中には何が入っているんですか？

先生　主な食材は「百合」と「銀耳（白キクラゲ）」です。
「百合」は肺を潤し、乾燥が原因で起こる咳などを防ぎます。
また、精神を安定させる効果もあって、睡眠改善なども期待できますよ。
「銀耳」にも肺を潤す効果があり、さらにコラーゲンも非常に豊富です。
美容にも良く、肌の乾燥を防いでくれますよ。

――コラーゲンのトロッとした食感がお肌に効きそうですね～。
香港スイーツみたいでおいしい！

先生　でしょう？
「百合」、「銀耳」、「大棗（ナツメ）」はすべて乾燥させたものを使用すればＯＫです。
作り方は、「銀耳」は30～40度の温水に30分程浸して戻し、根を取って一口大にカットします。
「百合」は冷水に30分程浸して戻し、「大棗」は水洗いしておきましょう。
まず「銀耳」を１時間煮込み、「大棗」を入れてさらに40分煮込みます。
火を止める５分前に「冰糖（氷砂糖）」を、火を止める直前に「枸杞（クコの実）」を、お好みで加えれば完成です。
冷やしても温めてもＯＫ、お子さんや年配の方のおやつにもピッタリですよ！

 

取材協力／北京御源堂中医診所

 

 

～北京ジャピオン2013年9月2日号