お医者さんの御用達~第590回
食べ過ぎ胃もたれに「大山楂丸」
――先生、昨夜は少し食べ過ぎてしまいました…。消化を助ける良い薬はありませんか?
先生 それでは、「大山楂丸」をご紹介しましょう。消化を促す薬として、最も効果が期待できるので、僕自身も常備しています。箱には球状の薬が入っていますが、外側は食べることができません。さらに中を開けると、こげ茶色の粒が入っています。この粒を水で流し込むのではなく、噛み砕いて食べてください。まったく苦味がなく、甘酸っぱい味がしますよ。食後に摂取するのが一番ですが、食べ放題に行く前など、食前に食べておくと消化が緩やかになり、後々苦しまなくて済みますよ。
――初めて耳にした薬です。どんな成分が含まれているんですか?
先生 主成分はサンザシで、脂っこいものの消化を促し、脂肪を分解する作用があります。それと、炭水化物の消化を促す麦芽や、中薬としても使われる神曲なども含まれています。乾燥したサンザシはスーパーでも手に入りやすいので、サンザシをお湯に入れて飲んでも同様の効果が期待できます。
――この薬は子どもや高齢者でも大丈夫ですか?
先生 はい、問題ありません。ただし、この薬を服用した後は、あっさりした温かいものを食べてくださいね。お酒や辛いもの、冷たいものや油っこいものは厳禁ですよ!
―――今週のドクター―――
北京東文中医診所
中医医療顧問 郭炯碩医師
北京中医薬大学大学院卒業。東直門病院、
韓美国際病院を経て、2015年9月より現職。
各種疼痛、消化器、呼吸器系の諸症状、
婦人科などの治療を得意とする。
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~北京天津ジャピオン2022年9月19日号~