お医者さんの御用達 ~第187回「気管炎丸」

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夏風邪の咳に「気管炎丸」

――先生、最近軽い咳が止まらないんですが、クーラー風邪でしょうか?

先生 そうかもしれませんね。咳に効く薬といえば、この「気管炎丸」。「柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)」、「五虎湯(ごことう)」などは咳だけでなく、比較的適用範囲が広いです。一方、「気管炎丸」は風邪の初期症状、特に咳を抑える効果があります。個人差はありますが、身体に合う場合は、3日間飲み続ければ咳がピタッと止まりますよ。

――へぇー、すごい。主要成分はどんな漢方薬なんですか?

先生 空気の通り道である気管支を拡張し、呼吸しやすくする「麻黄」、呼吸中枢に対し、抑制作用のある「苦杏仁」、痰を消化し、咳や気管支炎を抑える「前胡」、肺を潤し痰を止める作用のある「款冬花」などの漢方薬が主な成分です。

――なるほど。すべて呼吸器系に関連した漢方薬なんですね。早速、飲んでみようと思います。

先生 はい。もし1カ月服用してみて効果が出ないようなら、身体に合わない可能性がありますので中止してください。風邪は身体の表面から引きはじめ、長引くと身体の奥に達します。中医で言う〝虚証〟、すなわち〝気〟が落ち、身体のエネルギーが低下している状態も考えられますので、その場合は薬に頼らず、病院で診てもらいましょう。風邪は初期症状を抑えることが大事ですよ。

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取材協力/北京東文中医学診所

 

~北京・天津ジャピオン2014年8月18日号

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