お医者さんの御用達~第568回
酸素濃度測定器を家庭に常備
――先生、今回は一家に1台の必需品をご紹介いただけるそうですね。
先生 はい。それが「パルスオキシメーター」です。これは血中の酸素飽和度を測定するための機械で、指先に挟むだけで動脈血酸素飽和度(SpO2)と脈拍数を測定することができます。
――その酸素飽和度で何がわかるのでしょうか?
先生 コロナをはじめ、ウイルス性疾患や呼吸器疾患の重症度の判断に有効性があります。肺や心臓の病気で酸素を体内に取り込む力が低下すると、酸素飽和度が落ちてきます。日本におけるコロナの在宅医療に用いられていたのが、この機械です。ここ最近、価格も飛躍的に安くなりました。
――そうだったんですね! 手軽に購入できるなら、まさに必需品ですね。
先生 そうです。今後もコロナの状況により、オンライン診療が増えると思います。その際にこの機械があれば、医師も対応できるので便利です。これからの医学は、在宅でモニターしていくことが重要視されます。日常的にご自身の酸素飽和度をモニターしておくこと、体温計で熱を測るのと同じ感覚で常備されることをオススメします。
――わかりました。何か注意点はありますか?
先生 マニキュアをしていると測定の支障になりますのでご注意くださいね。
―――今週のドクター―――
ラッフルズメディカル
北京医務総監・内科専門医
森下京子医師
ミュンヘン大学医学部卒業後、同大学の博士号を取得。その後、日本の医師免許を取得し、東京で内科専門医として勤務。2014年より同院の医務総監を兼任している。
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~北京天津ジャピオン2022年4月11日号~