粘土が持つ意外な効果とは？

 

――先生、前回は不安や抑圧を解消するためのひとつの方法として、塗り絵を紹介していただきました。今回もその一環として、別の物を紹介していただけるそうですね。

先生　はい。それが粘土です。粘土は非常に手触りが良く、“母親のような柔らかさ”と表現されることがあります。要するに肌のふれあいに近く、癒しの効果があります。

 

――なるほど！　確かに粘土は触り心地がいいし、自由に形を変えられるのも魅力ですよね。

先生　はい。塗り絵と同様に何らかの手段で自己表現をすることが大事なので、粘土を使って自分がイメージしたものを自由に表現してみてください。

 

――わかりました。表現することが不安や抑圧の解消に繋がるんですね～。

先生　本来、溜まっている感情を表現するには、会話が一番いい方法なんです。意味のない無駄話であったり、自分の中の不安や不満を言葉にして吐き出せれば、それを解消することができます。そのためには相手との信頼関係が大事ですが、親密な関係を築くのが苦手な方も増えています。人に話すことができずに心の中に溜め込んでしまい、それがあるリミットに達すると、鬱や不安障害に繋がってしまいます。つらい時には１人で悩まずに、気軽にカウンセリングを受けることをオススメします。

 

―――今週のドクター―――

ラッフルズメディカル

精神科　居里維医師

首都師範大学で心理学学士の学位を取得後、渡日。東京国際大学にて臨床心理学の修士課程を修了。日本の臨床心理士、国家公認心理士の資格を持つ。2021年に帰国後、同院の精神科に勤務。日本語堪能。

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～北京天津ジャピオン2022年4月18日号～