お医者さんの御用達～第607回

――先生、若々しさを保つために食べたい野菜って、一体何ですか？

先生　それはトマトです。トマトには、老化予防に効果的な抗酸化作用のあるベータカロチンやリコピンが含まれています。特にトマトの赤い色素であるリコピンは、抗酸化作用が強いことで知られています。

――へぇ～、そうだったんですね。

先生　はい。肺から吸い込んだ酸素は血液を通してエネルギーに変わりますが、約２％は体に毒となる活性酸素に変化します。これが細胞の安定性を破壊し、動脈硬化、高血圧、アレルギー、白内障、パーキンソン病などを引き起こす原因になります。この活性酸素を抑えるのが抗酸化物質です。

――これはぜひともトマトを食べないと！

先生　そうですね。ほかにもビタミンAやB1、C、ビタミンE、血圧を安定させるP（フラボノイド）などが含まれていて、トマトで1日に必要なビタミンの半分が補えるんですよ。また、胃酸の分泌を促し、腸内環境を整え、消化を助けてくれる役割もあります。

――トマトって、すごく優秀な野菜なんですね。

先生　はい。トマトを選ぶ際は、色の濃い、熟したものを選びましょう。ただし、胃腸が弱い方は食べ過ぎないよう気をつけてくださいね。

―――今週のドクター―――

ラッフルズメディカル

小児科　李愛子医師

吉林医学院を卒業後、大連小児医院主任を経て日本に渡り、小児心理学及び発達障害の研究に従事。帰国後は私立国際クリニックなどに勤務。日本語、韓国語も堪能。

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