天壇公園の明代の壁に落書き ブラックリスト制度検討へ

【北京5月4日】最近、天壇公園の壇壁に複数の落書きが発見されたことを受け、天壇公園は5月初旬、壁周辺に防護柵を巡らせ、「文化財保護のため、絵や文字を刻むべからず」と記した注意書きを設置した。

落書きは4月29日(水)、同公園内の祈年殿が修復後、一般公開された初日にメディアで取り上げられ、物議を醸していた。レンガに刻まれた落書きは主に名前や日付などで、3年連続で日付を刻んだ確信犯も見られた。

1998年に世界文化遺産に登録された天壇は、1420年に明代の永楽帝によって創建され、明・清代の歴代皇帝が五穀豊穣を祈ったとされる祭礼の地。その周囲に築かれた壇壁のうち、成貞門の東西両側にある明代の壁は保存状態が良いものだったが、落書きの被害に遭った。

同公園管理委員によると、レンガの損壊に対する調査は実施済みで、文化財の破損などのマナー違反行為に対し現在、ブラックリスト制度の導入を検討している。

八達嶺長城では今年4月、女性観光客が長城のレンガに文字を刻んだ一件を受け、文化財の破壊行為に対して行政処罰を科し、立ち入り禁止とする〝ブラックリスト制度〟を実施している。

 

~北京天津ジャピオン2020年5月11日号~

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