人工飼育のオシドリを自然へ 北京、野生保護動物繁殖に貢献

【北京7月11日】通州区の城市緑心森林公園で7月9日(金)、人工飼育のオシドリ24羽が自然に還された。

24羽のオシドリは北京動物園で親鳥が暖めなかった卵を収集、人工ふ化させたもので、繁殖のために飼育されたが、野生での生存能力も持ち合わせているという。今後、北京動物園ではGPSの衛星追跡などの手段を用い、オシドリの適応能力や生存状況を観察する。

国家二級重点保護野生動物に指定されるオシドリは鳥綱カモ目カモ科の小型カモ類に属し、主にアジア東部の極東ロシア、中国東部、朝鮮半島、日本などに分布する。生息地の破壊や違法捕獲などにより、国内のオシドリの群れの数は1500~2000対に激減。北京地区の2009年の調査では100羽以下となっていた。

北京市では09年よりオシドリの繁殖生態学などの研究や人工飼育を行い、ここ10年余りで300羽以上を自然に還し、20年末の調査では約600羽まで回復している。

~北京天津ジャピオン2021年7月19日号~

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