「北京市住房租賃条例」実施*不当な賃料値上げにテコ入れ
【北京9月2日】北京では9月1日(木)より、「北京市住房租賃条例」が正式に施行された。
北京市住房和城郷建設委員会関連責任者によると、同条例は賃貸全般に関して、一般的に賃借人は弱い立場にあることを考慮し、中国民法典などの当事者への平等保護の原則の下、居住条件や安全保障、賃貸料の安定、紛争調停などの各方面で賃借人の居住権を保障するための条例だとしている。
具体的には、住宅賃貸料の値上げ、あるいは値上げが見込まれる際は、値上げを市人民政府に申告するなど、住宅賃貸価格の監督を強化。賃貸企業が敷金を徴収する際は1カ月分の賃貸料を超えてはならず、1回の賃貸料徴収は3カ月分の賃貸料を超えてはならないとしている。
また、住宅賃貸は屋内を勝手に分割し、ひと部屋を大勢に貸すことを禁止し、リビング、キッチン、トイレ、ベランダ、納屋などの単独賃貸を禁止。規定に違反した場合、個人は2000~1万元以下の罰金、企業は2万元~10万元以下の罰金を科すとしている。
このほか1人の賃借人に対し、2人の賃貸人(家主)がいる場合は監督管理の対象にすると明記している。
~北京天津ジャピオン2022年9月12日号~