北京歴史文化名城保護委員会の民俗学専門家は7月9日(火)、政府関連部門に対し、大興区に建設される新空港の名称として、「朱雀空港」を提案したと明かした。
民俗学専門家である趙書氏は、長い歴史と文化を持つ北京の地名を名づける際には、古都の伝統を参考にすべきだと語る。
〝朱雀〟は紀元前の秦朝以前から天文学などに用いられている方位図、「二十八宿」で南の方角を示すものであり、市の南部に建設される新空港の名称に相応しいとした。
また、1990年の北京アジア大会開催の際に市街の北区域を中国で古来より北極星を意味する〝北辰〟と名づけたことが好評だったことを引き合いに出し、南区域を〝朱雀〟と名づけ南北を呼応させることで、古都北京の文化の奥深さを表すことができるとしている。
この提案に対しインターネットでは賛同する意見がある反面、〝朱雀〟は西安や南京といった都市を連想させる、ならば同様に北京南駅を〝朱雀駅〟に、西駅を〝白虎駅〟にすべきだなどという意見も飛び交っている。
(7月10日)
~北京ジャピオン2013年7月15日号