お医者さんの御用達~第586回

昆布で健康体を維持する

 

――先生、今日は「昆布」の栄養価についてのお話だそうですね。

先生 はい。昆布は中国語で「海帯」と言い、非常に身体に良い食材です。北京でも生のものと干したものの両方がスーパーなどで手に入ります。スープなどに使うと、ダシが出て美味しいですよね。現代の食生活では肉や加工食品を多く摂るようになって、身体が酸性に傾きがちです。健康体である弱アルカリ性を保つためには、アルカリ性食品の中でもトップクラスの昆布を食べるのが一番です! 昆布は理想の健康食品と言っても過言ではありません。

 

――ほぉ、そうなんですね。昆布には具体的に、どのような栄養素が含まれているんですか?

先生 最も多く含まれているのは、食物繊維です。煮た時に出てくる独特のねばり成分は「アルギン酸」や「フコイダン」といった海藻特有の水溶性食物繊維で、糖質や脂質の吸収を抑え、コレステロール値の上昇を抑えてくれる働きがあります。次に多く含まれている栄養素が、ミネラルです。ミネラルは身体の組織を作ったり、調子を整えたりする大切な栄養素です。しかし、食べ過ぎてしまうと甲状腺の機能低下を引き起こす場合もあります。普通に食べる量では、全く問題ないでしょう。

 

――なるほど。早速、スーパーに行って昆布を探してみようと思います。

 

―――今週のドクター―――

北京フラワー医療センター

内科・主任医師 教授

謝桂嵐医師

中国医科大学卒業。日本京都大学留学、関西医科大学にて医学博士取得。48年の臨床経験あり、成人病や血液疾患治療を得意とする。日本語堪能。

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~北京天津ジャピオン2022年8月15日号~

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