看板のない隠れ家
地下鉄呼家楼駅から徒歩1分、ビジネスホテル内の一角の看板のない木製の扉を開け、奥に進むと出現するアンティークモダンなたたずまい。
どっしりとしたL字型のカウンターと、その外側に木製のテーブル席。
落とした照明が心地良く、空間の中にスッと溶け込んでしまう。
今年3月にオープンした「藏三昧」は、そんなバーだ。
「カウンターに座りたくなるお店を目指しています」と語るのは、日本人店長の甲斐さん。
日本人好みのフードメニューを取り揃え、ワインや日本酒も粋なセレクトで迎える。
洒落ていても肩肘張らず、普段使いできるバーとして、口コミで訪れる客が後を絶たない。
皿にあふれるタルタル
同店のメニューの中でも、宮崎出身の店長が自信を持っておすすめするのが、「チキン南蛮」だ。
宮崎の郷土料理として知られる「チキン南蛮」は、柔らかくジューシーなモモ肉を甘酢で味付けた唐揚げに、あふれんばかりのタルタルソースをかけた一品。
隠し味にレモン汁やマスタードを加えたタルタルは、スプーンですくって平らげるファンも急増中だ。
また、にがりと豆乳を専用小鍋に入れ、自分で作る「できたて豆腐」(45元)も新登場した。
「毎回、新しいイベントを用意して、楽しんでいただけるよう心がけています」と甲斐さん。
今夜も隠れ家バーで、新しい何かに出逢えそうだ。
info
藏三昧
住所:朝陽区東三環呼家楼力行賓館内1階
TEL:6508-1317(日本語可)
営業時間:17時半~24時
席数:26席
予算:150元
~北京ジャピオン2013年7月29日号