――今年の夏は蒸し暑くて、すでに夏バテ気味なんです…。
先生 冷たいものを摂りすぎていませんか?
夏バテを防止するには、普段の食生活が大事です。
私がおすすめするのは、玄米です。
漢方では、精米する前の玄米の状態を「粳米(コウベイ)」と言います。
粳米には、胃腸の働きを強くしてパワーをみなぎらせる〝補中益気〟、身体の水分バランスを整える〝滋陰止渇〟の効能があるんですよ。
――普段、主食としている白米には、そういった効能はないんですか?
先生 はい。
白米は精米の過程でぬかが取り除かれますが、ぬかにこそ、薬理作用があるんです。
――へぇ、そうなんですね。
明日から主食を玄米に換えてみようっと!
先生 同じように清酒も米から作られますが、搾り取った後の粕にペプチド、アミノ酸、ビタミン、酵母などの栄養素が含まれています。
この酒粕を溶かしたものが甘酒です。
甘酒は江戸時代から、夏バテ防止の飲み物として愛飲されていたんですよ。
――ほぉ!甘酒って、北京にもありますか?
先生 スーパーなどで売っている「醪糟(lao2zao1)」、これが甘酒です。
温めても、そのままでも飲めますよ。
夏バテを解消する秘訣は、まさしく「残り物には福がある」ですね。
ぜひ試してみてください!
~北京・天津ジャピオン2014年6月30日号