骨の成長に重要なビタミンD
――先生、今回は「ビタミンD」について、お話いただけるそうですね。
先生 はい。
ビタミンDは骨の成長や骨格の構築、免疫システムに関わりが深いとされており、最も不足しがちな栄養素と言われているんですよ。
――ほぉ。
なぜ不足してしまうのでしょう?
先生 ビタミンDを豊富に含む食べ物としてサーモンやマグロ、イワシなどの青魚といった脂の乗った魚類が挙げられますが、ほかに豊富に含まれる食べ物が極端に少ないんです。
また、日光浴によって体内での合成が可能ですが、日焼け止めを塗ると合成が妨げられてしまうため、現代においては体内合成も難しいのが現状です。
ビタミンDが不足すると、頭蓋骨軟化といった骨の異常を引き起こしたり、うつ状態になりやすくなると言われているんですよ。
――そうなんですか!?
それは怖いですね…。
先生 医療業界ではビタミンDに関する論文が毎週のように発表されていますが、その働きの多くは未知数です。
1日の摂取量は、1歳~大人で600IUが必要です。
副作用のない栄養素ですから、欠乏症による諸症状が出る前の予防として、サプリメントの摂取をおすすめします。
また、ビタミンDは母乳にも含まれていないので、1歳未満の乳児には、1日の摂取量である400IU程度のサプリメントを与えるようにしましょう。
取材協力先/北京ユナイテッドファミリー病院
~北京ジャピオン2013年1月28日号