――先生、今回はドライヤー…ですか?
健康とどんな関係があるんでしょう?
先生 はい。
今から20年程前、中国にはお灸を取り付けて熱風を送る、専用マシンがあったんですよ。
それが懐かしくて、学生の頃によくお灸をドライヤーで温めていたんですが…。
湿布にも応用ができるので、みなさんにご紹介しようと思いまして。
――ほほぅ。
湿布というと、スーッとして冷たいイメージがあるんですが…。
先生 湿布には、冷湿布と温湿布の2種類があります。
冷湿布はメントールの成分が肌を冷やし、消炎・鎮痛の薬効成分を浸透させます。
打撲や捻挫などのケガをした直後に貼れば、内出血を止めたり、腫れ(炎症)を抑えたりできますよ。
ただ、ケガも5~12時間程度経過した後は、温めた方がいいんです。
また、肩こりや腰痛といった慢性的な痛みにも、温湿布が効きます。
――へ~。
そうなんですね。
そこで、ドライヤーの出番ですか?
先生 その通りです!
湿布を貼った患部に1~5分程ドライヤーを当てて、温めてみてください。
心地よい温かさが肌にじんわりと伝わって、血行も促進されます。
温湿布にも鎮痛や消炎効果のある薬剤が入っていて、患部を温めることで薬の成分がより早く、よく浸透し、効果を高めてくれますよ。
取材協力/北京東文中医診所
~北京ジャピオン2014年03月10日号